Loading...
Please wait, while we are loading the content...
Similar Documents
吊り上げ単孔式腹腔鏡下虫垂切除術(Gas-less TANKO Appendectomy)の経験 第72巻06号1360頁
| Content Provider | Semantic Scholar |
|---|---|
| Author | Appendectomy, Tanko |
| Copyright Year | 2011 |
| Abstract | 腹腔鏡下虫垂切除術(以下LA)は1980年9月13日に Semmが行って以来 ,我が国でも1996年保険収載と なり,広く行われるようになっている.腹腔鏡下手術 の利点の1つに小さい手術創があるが,以前からLA においてもより美容的観点に配慮した工夫がなされて きた .当院では通常3port法でLAを行っている が,より整容性を求めた単孔式腹腔鏡下手術が最近注 目され,急速に普及してきていることから,臍部を利 用したone port法の工夫を試みている.しかし,虫垂 切除術に高価なトロッカーやmulti accessの器具を 使用するのは,医療経済上やや難点がある.そこでわ れわれは,気腹における気密性の確保が不要な吊り上 げ法を応用したLAを行い,良好な結果を得ているの で紹介する. 対象および方法 全身麻酔下にマジックベッドを使用して仰臥位と し,左上肢は体幹に沿ってしまっておく.臍処置は入 室前にオリーブオイルで行い,更に麻酔後アルコール 綿で入念に清拭する.ケント リトラクター を臍と 右上前腸骨棘の延長線上に高くセッティングする.モ ニターは患者右足側に配置,術者は患者左側,助手は 術者右,看護師は術者左に立ち,全員が共通視野で臨 めるようにした(Fig.1). 手術台を軽い頭低右側高位にローテーションする. 臍部中央を約2cm縦切開し,開腹法にてラッププロ テクター ミニ(内孔直径35mm)を装着する.ランゲ ンベック扁平鉤(2A:幅13mm,深さ40mm,いわゆる 筋鉤)を直接創部にかけ,ケント リトラクター で 右上方に牽引して吊り上げると,腹腔鏡と処置用鉗子 2本が十分挿入できる(Fig.2).腹腔鏡は flexible scope,できれば5mmのものが有用である.この方法 により,比較的良好な視野の下安全に虫垂切除が可能 で,創部汚染なく虫垂回収も行える.虫垂間膜処理は 超音波凝固切開装置(ultrasonically-activated device:以下USAD)を用い,虫垂根部はエンドルー プ 単結紮で処理している.虫垂切離もUSADを用 い,断端埋没は行っていない(Fig.3).炎症が強く周 囲が汚染された症例でも,Gas-lessのため簡便に大量 の洗浄吸引が行える等の利点がある(Fig.4).逆に作 業空間が狭く,トロッカーという支点がないため,よ り柔軟な鉗子操作が要求される面もある.なお,気腹 による十分なworking spaceを確保したい場合には, 手術用ゴム手袋をラッププロテクター にはめ込み, 指の部分からトロッカーを挿入して気腹することも可 能である(Fig.5a).またGas-lessのため,体外結紮 |
| File Format | PDF HTM / HTML |
| Alternate Webpage(s) | https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/72/6/72_6_1360/_pdf |
| Language | English |
| Access Restriction | Open |
| Content Type | Text |
| Resource Type | Article |