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ISIS における高圧下中性子散乱実験の実際 Neutron Scattering Experiments at High Pressure Experiences in ISIS 小松 一生
| Content Provider | Semantic Scholar |
|---|---|
| Author | Komatsu, Kazuki |
| Copyright Year | 2009 |
| Abstract | 「高圧」 と 「中性子」 という 2つのキーワードが 登場したとき, その間には常に中性子強度の弱さと いう大きな壁が存在する。 その意味では, 長らく世 界最高強度を誇っていた英国 ISISで高圧中性子回 折実験用の高圧装置 パリ-エジンバラ (PE) セル が開発された[1]という過程も極めて自然 な流れであったといえる。 すでに ISISでは PEセル の初動から 15年以上が経ち, 10 GPa以下での室温 下での粉末回折実験はルーチンワークとなり, 5 GPa程度であれば 77 K~1,000 Kまでの実験も一 般のユーザーにもサポートされるようになるなど, 着実に進展を遂げている。 一方, 日本では, J-PARC の物質・生命科学実験施設 (Materials and Life science experimental Facility: MLF) に設置され た各ビームラインでコミッショニングが開始され, また J-PARCと隣接する定常炉中性子施設 JRR-3で の PEセルの試験的な利用も始まるなど[2], 本格的 な高圧中性子散乱実験に向けて様々な取り組みが行 われている。 MLFでは, ミラーによる中性子の集 光技術が積極的に採用され, J-PARC 3 GeVシンク ロトロンの長いパルス間隔 (25 Hz) および世界最 高のパルスピーク強度 (結合型モデレータで米国 SNSの約 4倍) と相まって, 強度・分解能のバラ ンスの異なる特徴ある装置群が設置される予定であ る[3]。 その中でも, 国内の高圧・地球科学コミュ ニティが中心となって進めている 「超高温高圧物質 科学ステーション」 は, 日本のお家芸ともいえるキュー ビックマルチアンビルプレスを設置する計画で, 実 現すれば世界でも類を見ないユニークな回折装置と なる[4]。 新たな実験技術の進歩は新たなサイエンスを切り 開くという視点から, J-PARCにおける高圧中性子 散乱実験への期待はこれまでになく高まってきてい るように思う。 ここで現状での ISISでの高圧下中 性子回折実験の実際の様子を知ることができれば, J-PARCでの実験に向けて乗り越えるべき課題, 必 要な R&Dの優先順位が明瞭になるのではないか。 そのような観点から, 本稿では ISISで行われてい る高圧下中性子回折実験について, 実験現場の細か いノウハウ・勘所を紹介したいと思い筆を執った。 |
| File Format | PDF HTM / HTML |
| Alternate Webpage(s) | https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshpreview/19/1/19_1_31/_pdf |
| Language | English |
| Access Restriction | Open |
| Content Type | Text |
| Resource Type | Article |