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ドクターヘリを起動する救急自動通報システム(D-Call Net)の開発と試験運用
| Content Provider | Semantic Scholar |
|---|---|
| Author | 本村, 友一 松本, 尚也 益子, 邦洋 篠田, 伸夫 西本, 哲也 |
| Copyright Year | 2018 |
| Abstract | 交通事故による死亡および負傷は世界的にきわめて 重要な問題である。世界では 1年間に約 120 万人が交 通事故で死亡し,2,000 〜 5,000 万人が負傷している。 とくに,毎日約 1,000 人の 25 歳以下の若者が交通事 故で死亡し,15 〜 29 歳ではエイズ(後天性免疫不全 症候群)を上回る最大死因になっている 1)。 わが国では,1970 年の 16,765 人をピークに年々交 通事故死亡者数の減少を認めているものの,近年はそ の減少傾向も停滞している。2016 年には 3,904 人が交 通事故により受傷から 24 時間以内に死亡した。交通 事故による死傷の社会的損失はきわめて大きく,決し て見過ごすことはできない。死傷者を 1人でも減ら し,究極的には死傷者ゼロを目指す世界的取り組みが 行われなければならない。近年,乗用車側の衝突回避 や被害軽減技術の発展は著しいが,当面交通事故がな くなることはない。発生してしまった交通事故患者の 救命と後遺症軽減策は追求されなければならない。 外傷患者の死亡率や後遺症の残存といった転帰に は,受傷から医師接触,安定化および病院での根治手 術までの時間がきわめて大きく影響し,受傷から時間 が経過すればするほど,救命や後遺症軽減を行うこと が難しくなる。重症外傷による大量出血患者の救命の ためには,その受傷から 60 分以内のゴールデンアワー に根治術を開始することが求められる 2, 3)。 わが国では,受傷や疾患の発症から医療介入および 根治治療までの時間を短縮し,救命率向上と後遺症の 軽減を実現するために,2001 年より医療用ヘリコプ ターによる医師派遣システム(いわゆるドクターヘ リ)が開始された。ドクターヘリによる病院前救急へ 【要旨】 はじめに:2016 年わが国の交通事故死亡者は 3,904 人であった。重症外傷の転帰には 受傷から根治手術までの時間がきわめて大きく影響する。救急自動通報システム:より早期に 医師が患者に接触するために,交通事故の工学情報を根拠に医師を現場派遣することが効果的 と考えられた。事故情報から乗員の死亡または重症外傷受傷確率(以下,死亡・重症率)を判 定するアルゴリズムが開発され,重大事故時には発生場所や乗員の死亡・重症率などをドク ターヘリ基地病院と消防へ送信し,医師を現場派遣する救急自動通報システム(D-Call Net) が開発された。すでにトヨタ自動車,本田技研工業の一部車種に搭載され 2015 年 11 月より試 験運用が開始されており,これによりドクターヘリの起動が 17 分早まることが見込まれてい る。考察:D-Call Net は交通事故の工学的情報を根拠に医師派遣システムを起動させる世界初 のシステムで,有効活用によりわが国は世界一安全な道路交通社会を実現可能であろう。 |
| Starting Page | 513 |
| Ending Page | 518 |
| Page Count | 6 |
| File Format | PDF HTM / HTML |
| DOI | 10.11240/jsem.21.513 |
| Alternate Webpage(s) | https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsem/21/3/21_513/_pdf/-char/ja |
| Alternate Webpage(s) | https://doi.org/10.11240/jsem.21.513 |
| Volume Number | 21 |
| Language | English |
| Access Restriction | Open |
| Content Type | Text |
| Resource Type | Article |